半地下備忘録

たつさんの日記的ななにか。

『集中力はいらない』

集中力はいらない (SB新書)

集中力はいらない (SB新書)

森博嗣がまた天の邪鬼なこと書いてる…と思いながら手にとった。エッセイでも「自分は集中力がない」といったようなことはさんざん書いてあったので、そこまで驚きはなかった。まえがきでも集中力には否定的とある。

この本で僕が書こうと思っているのは、実は、このような「集中力」に否定的な考え方である。だから、あえて言えば「アンチ集中力」みたいなものの効能について語ろうと思う。

否定的ではありつつも、別に全否定とはいっていなくて、集中ばっかりはいかがなものかくらいな内容。自分の頭で考え、発想が求められるシーンにおいて集中ばかりでは良いものは得られない。集中に向いているものと向いていないものがある、自分に合ったやり方をしていることなど。

この本は新書にありがちなこのやり方をすれば最高みたいなテイストではなくて、抽象的な表現が多いのは森博嗣らしいところ。ただ、友達に勧めるかと考えてみると、「集中力」に関する話題に集中しているこの本よりも過去のエッセイのほうを勧めるかな。過去のエッセイではこの本に含まれるエッセンスは何度も語られている。

つぶやきのクリーム The cream of the notes (講談社文庫)

つぶやきのクリーム The cream of the notes (講談社文庫)

つぼやきのテリーヌ The cream of the notes 2 (講談社文庫)

つぼやきのテリーヌ The cream of the notes 2 (講談社文庫)


内容に関してはいつもの森博嗣なんだけども、裏表紙にある"本書は、累計1600万部超の人気作家が提唱する「アンチ集中力」のすすめです”とか、帯の”現代の「集中力信仰」を切る!人気作家の超・知的生産術とは?”みたいな煽り気味のところがなんだかなーと感じたかな。